鼻毛

私が広島で社会人になって得た数少ない教訓の一つに、「鼻毛が出ている人は、いい人かもしれないがいい加減」と言うのがある。広島から出向で今治にきて、「うわーこの人も鼻毛出てる」と今治での鼻毛人の多さにそろそろ慣れてしまった。鼻毛人は鏡を見ていないか、鼻毛が出ていても気にならないか、気付いていないか、カッコイイと思っているかだと思う。いい人なんだけど、鼻毛が出ている程度のことは気にならないという人たちは、仕事の中でも鼻毛程度の事だと本人たちは気にも留めていないことには当然気が付かないので、いちいち鼻毛出ているよ、と言ってやらないとこちらとしては仕事にならないので、この人いい加減だなあという評価を与えてしまうのだ。

鼻毛人はテレビに出ているような、人目にふれる機会の多い人たちの中には見ることは、まずない、私は今まで見たことはなかったのだ。あったとしてもコントの中で、自毛でない鼻毛なのだ。だが、いた。

もう一週間以上も前かもしれないが、中国の出荷前検疫をしている役所の所長さんが出ていた。「儲」とかいうその人は、ブラウン管に自毛鼻毛をさらした私にとって最初の人物になった。「一切有害物質は出ていません」的なことをいっていたが、鼻毛出ていますから。私はあなたの鼻毛を検出しておりますから。